ミリオンオニオンホテルは、畑からランダムに生えてくる玉ねぎをタップし、ビンゴさせると点数が入るパズルゲーム。
ゲーム内のキャラクター「アスパラさん」と木村祥朗氏
窓には大きく『ホテル目標』が!これは申請予定日?発売予定日?日付はのぞきみクラブで!
TGSでのパズルパート。完成版と言われてもわからないほどの出来だった。普通のドット絵じゃないから、ピコピコじゃなくたっていい
ボスの音楽とか、スゴい良いっスよ。ボスの音楽、聞きます? -ぜひ! (ボスの音楽は製品版で聞いてね!) ちょっと変わってるでしょ、この音楽。ジャンルがないんですよ。ファンク、ビッグバンド、ジャズ、エレクトロみたいな。 -そうですね、スイングっぽい音もありますし、けっこうジャジーですよね。 雰囲気が、異色という言い方が正しいのか分かんないけど、変わってますよね。 あまり昨今見たことない… 木村:ポイントがドット絵なのにピコピコ音を使ってないところに意味がある! -背景はドットじゃなくグラデーションになってたり、ピクセル数が普通のドットと違うんじゃないかと思ったんですが。 木村:あ、違うよ。 ボクらの単位で『1ドット6ピクセル』って呼んでるモノがあって、『ドット』っていうのは四角い塊をさしてて、『ピクセル』っていうのはホントに画面の解像度とかに関してのホントの小さい1ピクセルを指して喋ってるんですけど、そういう風にみんなで決めてて。 今回の絵は『1ドット6ピクセル』で行こうって言って。
1つのドット(点)を画面に表示するときは縦横6倍のピクセルを使って表している。
この一枚だけでも、ドットだけではないリッチな仕掛けがたくさんドット絵やその動きと、不思議な音楽の一端は動画で見てみよう。
作りたいって気持ちで合体してる。
-お一人で作られてるんですか? 木村:ううん、一人じゃ作れないです。 ボクはね、ゲームデザイナー兼プランナー兼ディレクター兼プロデューサー兼…みたいな感じですけど、それプラス『エンジニア』と『ピクセルアーティスト』と『サウンドコンポーザー』と、あとフラッシュのデモが出てくるじゃないですか、あれをやってくれてるメンバーがいる。 それで、みんながちょっとづつやってますよ。 ボクが何を作ってほしいっていう仕様のテキストがあって、それを配ってます。 配ってから、作業してもらって、、『実装できました!』『確認!』みたいな。 なので、ボクは基本的にデータうちと、実装確認してます。 自分で書いた仕様を実行するための段取りをみんなに踏んでもらったあとにいつも最終確認するんで、みんなが『確認してくれ』ってくるじゃないですか。 1対5じゃないですか。 夕方6時ぐらいにFacebookのチャットがパパパパッとついて、『アワアワ、全部答えるんだ!!』って必死で答える(笑) あとそれに対しては感謝しかないじゃないですか。『ありがとうございます』っていう気持ちじゃないですか。 ボクらはギャラで縛られてないわけですよ。 お金の関係じゃないんで、そこはやっぱり、自分の時間を割いてやってくれてるっていうことに対して、ホントにもうありがたいよね。 インディーゲームの人たちが最初に直面するのはお金がなくてもゲームを作りたくて、『作りたい』っていう気持ちだけで合体してられるかっていうそこに尽きるんですけど。 だから、ボクらの間ではお金の話は出ないですね。 あと、売ったらどうなるの話はもちろんありますけど、売るのも、、それ、ボクの努力にかかってるじゃないですか。。。 ゲームのルールを考えて、データを打つのもボクですけど、しかもそれをショーに申し込んだり、それもボクだし、ゲーム作りという立ち位置からすると、ある意味雑用ばっかりです(笑) ボクが代表して宣伝やってますけど、ボクも籠って本当は作ってたいです。 作ってたいんですけど、役回りとして『ボクが宣伝せずして誰がする!』っていうチームなわけだから、やらないとダメじゃないですか。 使命です、役割分担。 ほんとは憧れてるのはゲームだけの力で『スゲー面白いの出た!』って、誰かが気づいてくれて、それでバズって、宣伝とかせずに売れたらいいと心から思いますけど。 実際は両方やらないとダメっていう。遊びから生まれて、作りながらの気づきで育てた
-どのように企画はできあがっていったんでしょうか? 木村:ああ、『仕様』ってあるでしょ? 今回は仕様を作る順番が先じゃないんですよ。 プログラマーと話しながら、遊んでたんですよ。 ボクがラフの絵を描いて、プログラマーが「こう?」「どう?」とか言って、倉島さんがドット絵化したモノを動かしてみる。 こんなんどう、あんなんどうって遊んでたんです。 ゲームになると思ってないです、ただ遊んでたんです。 それであるタイミングで『こりゃ良いアイデアだ』と思った時があって。 そん時に突然『ホテルにしよう!』みたいな。ホテルにして、いっぱいキャラクターを出してピース博士とかどうかなと思ったりして。
「遊び」で書いた、絵のような仕様のようなものが壁に飾られていた。正直に「つまんないね。」と言って、「でも良くしよう!」って空気に出す
そもそもね、このゲーム、作りはじめが、みんなの好意で出来てる。だから、ボクの役目は正直に言うことなんですよ、面白いか、面白くないか。 僕が正直でいないと、一緒にやってる僕の価値が途端になくなってしまうんです。 みんなががんばったか、がんばってないかじゃなくて、そのモノが面白い、面白くないかを言うべきなんですよ。 お金かかっていても、かかってなくても同じなんですけどね。 ただ、趣味でやってる時にお互いの信頼が厚い人同士でやってる時の方が言いやすいよね。 お金かかってるとどうなんだろ?分かんない(笑) ゲーム作りは、つまんないとか、面白いに対しての正直さが大事なんです よくさあ、こういうのってない? 面白くないモノがあった時に、『それ、つまんないね』っていう意見、あるじゃないですか? で、【『つまんないね』って言うんだったら、代案を出せ!】っていう人、よくいるじゃん。 -ああ、いますね。じゃあ、どうするんだって? 木村:「そこまで言えないんだったら、場の空気が悪くなるんで『つまんないね』なんて言うなよ」みたいな。 それはね、間違ってる! つまんない時にはまず『つまんないね』って言って、でもつまんないけど面白くするためにはどうしたらいいんだろうねっていう、空気を出すところまで届いていたら『つまんないね』って言う権利は誰にでもあると思うんです! で、みんないま批評したり批判したりすると周りから、より高いレベルの何かを求められたりとか、より良い意見を求められたりとかするから言いにくいんですよ。 でも、まず『それがいま、つまんないんだ』っていう現状認識をみんなでして、『たしかにいままだつまんない。ね、つまんないよね?でも、良くしようよ』って話になったら乗り越えられるけどその現状認識がないと、『いいと思ってんのかな、これって?』みたいな。 -チーム内で探り合いの状態になったりしますね。 木村:くだらないでしょ、そんな探り合いは。 だから、上手くいってない時とか、あぁアカンなと思ったらとくにディレクター職の人は「アカンな」って言うべきなんです! その代わりすぐに、代案を出す!でも代案を出せなくても、ニッコリと『どうする?』って言って、『さあみんなで考えよう! たちむかおう! 』って雰囲気にしなきゃいけないんです! -そこが一番、本来仕事としてやるべきところなのかもしれませんね。 木村:それを趣味でやってます(笑) 趣味っていうか、これも仕事なんです。ボクらにとっては。 『夜の仕事』って呼んでますけど。 これで一躍儲けて次のゲームを作るんですよ、オニオンゲームスは次のゲームを作るんですよ!執事『チン・ポンチ』の役割
ボク、こういう変なゲーム作りたいと思うとね、あんまりね、作れないんですよ、ちゃんとしてる所と一緒に。 で、ちゃんとした会社に真面目なRPGつくれって言われても作れないんですよね。 -でも、過去に関わられたゲームとかRPGが多いですよね。 木村:『moon』も変なRPGだし、『チュウリップ』も変なアドベンチャーだし、『王様物語』、ぱっと見、王道みたいに見えて、遊ぶとムチャクチャだし。 おかしな人、いっぱい出てくる。すぐ裸のキャラを出すでしょ。上半身裸のオジサンが大好きなんです(笑) -のぞきみクラブの執事の名前も『チン・ポンチ』ですよね(笑) 木村:…読んでるんだ?(笑) のぞきみクラブのメルマガに書いたらどれくらいの人が読んでるんだろうなって、ドキドキするんだよね。 このゲームを好きな人がきっと読もうとしてくれてるから、この人たちに向けてチン・ポンチは訴えるべきだと思って、執事としてイタコが降りてくる時には必死です(笑) まあ、上から読んでも、下から読んでも『チンポンチ』っていう。それが言いたいだけなんですけど(笑)。アメリカ人もアスパラさんが好きでした。
そういえば『インディーケード』っていうアメリカのイベントに行ってきました。 ゲーム見せに。アメリカ人がどんな反応するかと思って。 -どうでした? 木村:ほどほどです。 でも、アスパラさんが出てきたら喜んでくれることが認知できたんで、自信をもってアメリカ版にもアスパラさんを出そうと思うんですけど。
アスパラさん既に社内でグッズ化されていた






